【スキドレギアバレー】の何処が強いのか
「そのデッキの何処が強いんですか?」という某大会での質問に端を発し、最近組んで下さる方も増えたところで、改めて解説記事を更新する事に至りました。
今回は【スキドレギアバレー】というデッキについて、一応網羅的に書くつもりではありますが、抜けている部分については後々補足なりするつもりでいます。言って下されば追記しますので、及ばない点ございましたら、ご了承下さい。
■【スキドレギアバレー】とは
【スキドレ墓守】【スキドレバルバ】【スキドレウイルス】等の流れを組むデッキです。そのアーキタイプは《歯車街》が登場した「THE DUELIST GENESIS」販売開始当初より存在しています。
特徴は以下の通りです。
- 《神獣王バルバロス》《古代の機械巨竜》という、基本的な流行モンスターの攻撃力を上回る3,000打点を、《盗賊の七つ道具》、《心鎮壷》の併用で安定的に通す事が出来る、戦闘アド重視のデッキです。
- 《スキルドレイン》《王家の眠る谷-ネクロバレー》という主な2つのメタカードの存在から、【ジャンクドッペル】や【代行天使】等の効果モンスターを中心とするデッキから返しを受けにくいです。
- 《歯車街》の複数枚使用で、攻撃力3,000の《古代の機械巨竜》を一度に2体まで展開する事が出来、上手くいけば1killまで可能な総攻撃力をたたき出すことも出来ます。
- 《王家の生け贄》の使用で、相手の手札次第では圧倒的なハンドアド差を付ける事が可能です。モンスターの採用枚数を極力抑えている事や、《墓守の司令官》や《テラ・フォーミング》、《強欲で謙虚な壷》をフル投入している事から、発動機会は普通の【墓守】と比べても多いはず。《歯車街》の効果を絡める事が出来れば、ボード状況の差も凄まじい物となり、それらを早い段階で決めることが出来れば、返しを与えず、僅か数ターンでゲーム決着を付けることが出来ます。
- サーチ・圧縮カードが多いこと、フル投入のカードが多いことから、安定した試合運びが可能です。
■何故【スキドレギアバレー】なのか
- 【デブリヒーロー】や【剣闘獣】といった罠ビが流行っている中《盗賊の七つ道具》や《心鎮壷》といったバック・除去対策カードを気軽に採用する事が可能な構築である為。《古代の機械巨竜》自身の効果も相まって、仮に決まった場合、一度に高ダメージが通り易く、相手を即ジリ貧に追い込む事が出来ます。
- 《王家の眠る谷-ネクロバレー》が刺さるデッキが環境に増えつつあります。(ex.【ジャンクドッペル】【墓地BF】【デブリヒーロー】【代行天使】【ドラグニティ】【ラヴァル】等)
- 《スキルドレイン》が刺さるデッキも徐々に増えつつあります。(ex.【ジャンクドッペル】【デブリヒーロー】【剣闘獣】【墓地BF】【代行天使】【サイキック】【シーラカンス】【カラクリ】【ドラグニティ】【カエル帝】【ライトロード】【ラヴァル】等)
- 《王家の生け贄》が強烈に刺さるデッキが環境に一定率存在しています。(ex.【ジャンクドッペル】【代行天使】【シーラカンス】【カラクリ】【カエル帝】【ライトロード】等)
- 上記に挙げたメタカードが刺さらないデッキは環境中にほとんど存在せず、確率的に勝てる相手が増えています。
- メインのモンスター《古代の機械巨竜》の特殊召喚手段である《歯車街》の効果使用に《神の警告》が打たれる事が無い為、非常に通りやすいです。また、《古代の機械巨竜》の攻撃宣言時に魔法・罠を使用する事が出来ない為、除去が困難な事も、デッキの強さに繋がっています。
- プレイングスキルが著しく要求されるデッキでは無いため、ある程度罠ビに慣れた人であれば使いこなすことが可能です。
■純【墓守】では駄目なのか
基本的には攻撃力が低めのモンスターで構成されており、メタが刺さらない限り勝ち切れないデッキとされてきました。最近では、トーナメントシーンでも稀に目にするようになっており、エクシーズの存在から十分打点も確保されてきていますが、【ジャンクドッペル】等、爆発力があり、安定性もそこそこ確保されているようなデッキを相手にした場合、ある程度のデッキパワーが必要とされる為、ジリ貧になる場合が多いです。【スキドレギアバレー】はメタも行いつつ、1kill可能なパワーも兼ね備ており、その点の不足を上手く補っていると言えます。
■構築上でのポイント
- モンスターについては《神獣王バルバロス》《古代の機械巨竜》の他に、《ライオウ》や《死霊騎士デスカリバー・ナイト》といった【メタビート】で用いられるような安定性の高い下級モンスターを採用しています。万が一【スキドレバルバ】のギミックやフィールドセットでの《古代の機械巨竜》特殊召喚のギミックが使えない場合でも、メタビ的で安定性の高い動きを取る事が出来、《スキルドレイン》《王家の眠る谷-ネクロバレー》との併用で隙のないメタ性も確保しています。採用カード間のシナジーは総じて高いです。
- Sinモンスターについては《Sin スターダスト・ドラゴン》を1枚のみ採用しています。これは《トレード・イン》のコストに使用出来ること、なおかつフィールド魔法を破壊から防ぐ効果を持つ為、《Sin サイバー・エンド・ドラゴン》のように、フィールド魔法を破壊された場合、簡単にアドを取られてしまうような状況をある程度防ぐ事が出来ます。《Sin サイバー・エンド・ドラゴン》の打点は非常に優秀ですが、3,000打点を超えられる事は滅多に無いことやボードアドを重視した結果、現状の構築となっています。
- 《古代の機械巨竜》を素引きしてしまった場合のリカバリー手段として《トレード・イン》を採用しています。全体的なバランスを考慮した結果、採用枚数は1枚に抑えてあります。
- 《強欲で謙虚な壺》はこのデッキの安定性を大きく左右しています。序盤は展開において必要な《歯車街》や《テラ・フォーミング》、《盗賊の七つ道具》をサーチ出来たり、終盤では《神獣王バルバロス》といったアタッカーを引いてこれたりと、どの段階に置いても大変重宝するカードです。
- 除去に関しては、攻撃反応系や魔法除去が一切無いですが、裁定変更で強力になり旧ルール的視点から捉えると、擬似《スキルドレイン》として機能する《奈落の落とし穴》を優先的に採用しました。他には、LPコストがきついですが、場の維持が強力に行える《神の警告》も積極的に投入しています。また、除去は基本戦闘で行います。
- 現状のサイド構築については、苦手な【六武衆】や【ワーム】を重点的に意識しています。【マシンガジェ】といった魔法除去ビートや【ガスタ】等のリクル、【カエル帝】や【TG】に見られるコントロール転移効果もきついですが、ほとんど見られない為、ある程度割り切っています。
- サイドの《抹殺の使徒》は【ジャンクドッペル】等のデッキ相手に対し、試合テンポをこちらに持っていく上で大変重宝します。現状の【ジャンクドッペル】では主に効くカードが《ライトロード・ハンター ライコウ》程度しか存在しませんが、場がこちら側に優勢になった場合、延命される事を防ぎます。
- 全体的にLPコストがきついカードが多く採用されていますが、一度モンスターを立たせた後は基本制圧し切るデッキである為、その後ダメージが通る事は無視した構築となっています。ですから、そこまで痛く感じることはあまり無いように思います。
※その他については、とりあえず以前まとめた解説記事をお読み下さい。大半の内容は被っておりますが、一部は今でも通用する、プレイする上での解説がございますm(_ _)m